
桜の花が、散りかける中、四年振りに庁舎横の「桜まつり」がにぎやかに行われました。これでやっと日常の生活が戻ってきたことを実感しております。私も和太鼓の音に誘われて、買い物がてら、散策させて頂きました。幾人かの卒業生に出会うことが出来、あらためて心のゆとりを取り戻した感があります。
夕刻には、卒業生からラインで大学卒業と入社の挨拶に伺いたいとの嬉しい知らせ。兄弟三人が通ってくれましたので、男のご兄弟二人お揃いで見えられました。さらに、バイト先で出会った卒業生が偶然にも、塾の卒業生。その卒業生をお呼びしての歓談が、なんと素晴らしかったことか。
先ほど、次なるメイルを頂きましたので、原文のままここに掲載させて頂きます。
「本日は、急に連絡してすみません!社会人になる前に保坂先生に挨拶したかったので、連絡させて頂きました。ご飯からビールまで御馳走様でした。とても楽しい時間でした。
保坂先生には、中学時代、努力することの大切さを教わりました。
江戸川高校には行けなかったですが、後悔がないくらいやりきることが出来ました。入試当日の夜、◎付けをして絶望している時に、ご飯に連れて行って元気づけて下さったこと、大学入試直前に国語を付きっ切りで教えてくださったこと、いろいろな思い出がありますが、明日から社会に出る自分の、人間としての礎は、この塾にあると思うので、カルチュアセンターの卒業生として恥じない社会人に、そして学んだあの時間を誇りに思い、明日から駆け抜けていきたいと思います。
ほんとうにきちょうなじかんありがとうございました!」
嬉しい出会いと返信のメイルを受け取る中で、ふと目を止めたスマホの画面には、悲しい知らせが届いておりました。世界的音楽家、坂本龍一氏死去の報。音の世界を活動の拠点として、世界の平和と原発廃棄を願っていた貴重な音楽家でしたから。同じ考えを持つ人が亡くなることは、世界の人口八十億人から考えるならば、取るに足らないことかもしれません。けれども平和を真から志向する影響力ある人がこの世を去ることは、その影響力に思いを馳せる時、事の重大さに気付かざるを得ません。数日前には、ノーベル文学賞受賞者の、大江健三郎さんを失ってしまいました。広島ノート、沖縄ノートを書き、その延長線上に、日本国憲法第九条を守る会の発起人としての活躍は、私の心の支えとなっておりましたから。その直後に、劇団民芸の中心的メンバーである、奈良岡朋子さんもお亡くなりになってしまいました。劇団民芸は、滝沢修、宇野重吉等新劇界をリードし続け、平和を志向する演劇集団でしたから、学生時代からずっと応援し、時には鑑賞しておりましたので、残念の極みです。