カルチュア通信116号 2023年2月25日

 穏やかな陽光が、心の内まで照らし出しているかのようです。今年度の入試も終了し、私の心中にゆとりが生まれているからでしょうか、ことのほか太陽の微笑みが、豊かさを増しているようです。

 21日無事入試終了。けれども合否判定(3月1日)までには、受験生にとっては心の内を複雑な思いが去来し、非常に長く感じられる時間ではないでしょうか。

 高度に発達した情報網は、試験終了後まもなく、先刻実施された問題の解答がホームページ上に掲載される状況下にあります。教室に隣接する都立南葛飾高校(キャプテン翼のモデル校)を受験した生徒さん2人が、4時近くに問題用紙を持参してくれました。今や遅し、と待ちち構えていた私達は、早速問題用紙に目を通し、直前講習の成果の確認です。理科の問題を見て思わず「安堵」最後の土、日でこなした問題が、数多くみることが出来ましたから。国語の漢字やや難しかった感。特に河畔の読みは。数学は、??の問題に、予想した4分位数が見られなかったのは、ちょっと残念。来春の入試にかけましょう。社会科や国語・英語に関しては、予想通りの出題傾向。ただし、社会科は、かなり難解な箇所があり、高得点につなげるのが少々無理の状況でありました。さらに多くの事項の習得に向けて、心を新たにさせられました。各教科が単独で存在し、各項目・単元ごとに暗記していても、解けない問題が、特に社会科では、ここ数年顕著になってきております。普段から新分野等に関して、新聞並びにテレビ番組のニュース性の高い番組を心掛けてみるという意識が、大切となってくることでしょう。言葉を変えて言うならば、多様化したこのグローバルな社会で、いかに自己の存在を主張していくことができるのか、すなわちコミュニケ―ション能力の重要性が増していることに、注意しなければなりません。

 コミュニケーションをとるためには、最低限の知識が根源に無ければ、会話は成立しないことでしょう。対話が成り立つことによって、お互いが共通認識を確認する前提条件が整い、その中から、他に対する思い遣りや労わりが、生じてくるものと考えております。  地球という世界が、IT技術の画期的進化により、空間的さらには時間的距離が、間違いなく「縮小」されていることに十分な注意を払う必要性があります。それ故、これからの授業は、学校教育においても、民間教育においても、有機的な関連性を持たせる授業が出来るか否かが、指導する側の最大の課題となっていくことは間違いありません。経験を積んで始めて指導することが可能となるのです。経験とは、年を重ねることだけではありません。「書」にいかに多く接するかです。書には、人類が文字を創案した時からの、歴史的遺産が連綿とつづられ、生き続けているのです。

 それにしても、ウクライナ侵攻から1年。なんと悲惨な状況が続いてしまっているのでしょう。冷戦の終結が、NATOの解体に向かっていかなかった状況が、現在のロシアのプーチン大統領の思考の根底に存在していることに、目を向ける必要性があるのかもしれません。ソビエト連邦とは、独立国家共同体とは、ロシアの辿った道筋を、私達は歴史的過程の中から、認識し汲み取っていくことの必要性があるようにも感じられます。しかしながら、ロシアの侵攻は許すことの出来ない行為であることは間違いありません。  3月1日。目前に来ております。今年度の当教室の成果が試される時です。次号には、事の詳細を報告できることをうれしく思っております。問題用紙を持参してくれました、2人の生徒さんは、間違いなく合格しているはずですから。さらに、推薦入試では、倍率が非常に高く、超難関といわれている、都立3田高校、都立竹早高校並びに墨田川高校に、3名の合格者を輩出しておりますので。

中学2、3年生の今後の予定
3月月1日  都立高校一般入試合格者発表日
3月1日~2日  都立高校一般入試手続き日
3月10日(金) 新中学3年生保護者会(入試関連説明会。)
3月11日(土) 3年生を送る会(亀戸“どれ味”)

 入試の合格者で、高校の学習を先行学習したい生徒さんには、火曜日と木曜日に、高校基礎講座を設定いたします。この基礎講座は、都立高校の、一般入試・合格発表日以降も、3月並びに春休みまで、希望者を募って実施してまいります。費用等につきましては(受講希望者の人員が5名程度の際)後日連絡させて頂きますが、税込みで16500円程度となります。また、2月末日を以て、3年生の授業終了日とさせていただきます。

 コミュニケーション能力を創造するための対策としては、まずは教科書の理解が最重要課題となります。特に、国語の教科書の音読並びに英語の教科書の、流暢な音読無くして、学力の向上は望めません。さらに、数学の計算練習は必須の課題です。計算が早く正確にできなくては、応用問題も解くことができませんから。

 ご意見等がございましたら、直接あるいは、連絡ノート等を通じてお寄せ頂けましたら幸いです。よろしくお願い申し上げます。 (文責保坂一壽)